SNS利用と笑い・QOLの分析 -東北大学、株式会社CotoIT、株式会社データシードが共同研究を開始-
2026.1.16 Fri
研究発表のポイント
- 東北大学、株式会社CotoIT、株式会社データシードは、YouTubeなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)利用と、日常生活における「笑い」およびQOL(生活の質)との関連を明らかにすることを目的とした共同研究を開始しました。
- 本研究は、SNS利用の影響を一面的に捉えるのではなく、動画視聴を含む利用行動が、日常生活の中での「笑い」や主観的なQOLとどのように関連しているかに着目する点に特徴があります。全国約3万人規模の調査データを用い、疫学・統計学的手法により分析を行います。
- 本研究の成果は、SNS利用と日常生活における笑いやQOLとの関係を理解するための科学的知見を提供することが期待されます。
概要
現代社会において、SNSは、私たちの日常生活に欠かせない情報インフラとなっています。一方で、過度な利用や不適切な利用がメンタルヘルスに与える影響も懸念されており、デジタル社会における「健康的なメディアとの付き合い方」の確立が急務となっています。
国立大学法人東北大学大学院医学系研究科(所在地:宮城県仙台市、研究科長:石井直人)と株式会社CotoIT(本社:岡山県津山市、代表:植木進司)および株式会社データシード(本社:東京都葛飾区、代表:吉田寛輝)は、SNSなどのデジタルメディアの利用が人々の笑いやQOLに与える影響を調べるため、「YoutubeなどのSNS利用と笑いやQOL(生活の質)の関連の分析」に関する共同研究契約を締結し、2025年12月より研究を開始しました。
具体的には、日本の一般住民約3万人を対象としたインターネット調査「JACSIS/JASTIS研究1」のデータを活用し、SNSなどのデジタルメディアの利用実態を把握しつつ、YouTubeなどの動画視聴を含むSNS利用が、日常生活での「笑い」の頻度や主観的な生活の質(QOL)にどのように関連しているかを分析します。
本研究の成果は、SNS利用と日常生活における笑いやQOLとの関係を理解するための科学的知見を提供することが期待されます。
詳細な説明
研究の背景と経緯
現代社会において、X(旧Twitter)、Facebook、YouTubeなどのSNSは、私たちの日常生活に欠かせない情報インフラとなっています。一方で、過度な利用や不適切な利用がメンタルヘルスに与える影響も懸念されており、デジタル社会における「健康的なメディアとの付き合い方」の確立が急務となっています。
本共同研究は、単にSNS利用の負の側面を捉えるだけでなく、動画視聴などの行動が日常生活における「笑い」や「QOL(生活の質)」といったポジティブな経験とどのように関連しているかに着目する点が大きな特徴です。デジタル技術が日常生活における「笑い」やQOL(生活の質)とどのように関連しているのかを科学的に検証することで、デジタル時代における新たな健康増進の方策を社会に提示することを目指しています。
研究の内容
本研究では、東北大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野の田淵貴大准教授が研究代表者を務め、2020年から毎年調査を実施している、日本全国の18-79歳の男女、一般住民約3万人を対象としたインターネット調査プロジェクト「JACSIS/JASTIS研究」によって得られたリアルワールドデータを活用します。
具体的には、日本国内における主要なSNSの利用状況を記述疫学的手法を用いて詳細に把握し、利用実態の解明をおこないます。また、YouTubeなどの動画視聴を中心としたSNS利用行動が、生活の中での「笑い」の頻度や、主観的な生活の質(QOL)とどのような関連にあるのかを分析します。分析における交絡要因は先行研究をレビューして決定し、精緻な多変量調整モデルの構築を目指します。
国立大学法人東北大学大学院 医学系研究科 公衆衛生学分野
長年にわたる大規模調査の実績と、日本の公衆衛生学をリードしてきた豊富な知見を活かし、研究全体のデザインや高度なデータ解析を担当します。研究の信頼性を担保する「科学的知の拠点」としての役割を担います。
Webサイト:https://www.med.tohoku.ac.jp/
株式会社CotoIT
YouTubeのアルゴリズムや視聴者心理に関する専門的知見を活かし、調査テーマの立案およびデータ解析において、プラットフォームの特性を踏まえた詳細な分析視点を提供します。また、得られた医学的エビデンスを、クリエイターや視聴者が実践可能な「デジタルウェルビーイング」として社会に還元・実装する役割を担います。
Webサイト:https://cotoit.co.jp/
株式会社データシード
高度な統計解析技術とプロジェクトマネジメントのスキルを提供し、円滑な研究遂行を支援します。データの質的管理や解析プロセスの最適化を通じて、研究成果の精度向上に寄与します。
Webサイト:https://dt-seed.com/
今後の展開
東北大学の公衆衛生学分野が持つ学術的知見と、株式会社CotoITおよび株式会社データシードが持つデータ解析・プロジェクトマネジメントのノウハウを融合させ、医学的・科学的根拠に基づき、SNS利用と「笑い」やQOL(生活の質)との関係についての知見を発信してまいります。
用語説明
- JACSIS/JASTIS研究については下記WEBサイトの説明も参照ください。
https://jacsis-study.jp/ および https://jastis-study.jp/
※JACSIS/JASTIS研究は、田淵貴大(東北大学大学院医学系研究科 准教授)らが実施する、新型コロナウイルス感染症や社会生活、健康に関する大規模インターネット調査プロジェクトです 。 ↩︎
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科 公衆衛生学分野
准教授 田淵 貴大
TEL:022-717-8123
Email:takahiro.tabuchi.a5*tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
TEL:022-717-8032
Email:press.med*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
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