TOHOKU MEDICINE LIFE MAGAZINE

東北大学医療系メディア「ライフ」マガジン

TOHOKU UNIVERSITY SCHOOL of MEDICINE + HOSPITAL

〔いのち)の可能性をみつめる

TOHOKU MEDICINE LIFE MAGAZINE

TOHOKU UNIVERSITY SCHOOL of MEDICINE + HOSPITAL

〔いのち)の可能性をみつめる

子宮と受精卵 着床の仕組み

柴田 峻(東北大学大学院医学系研究科 環境遺伝医学総合研究センター 情報遺伝学分野 助教)

東北大学大学院医学系研究科の柴田峻助教は、生命の始まりである「ヒト発生」の謎に挑んでいます。受精卵が母体の子宮内膜に着床する過程は、これまで母体内で進むため直接観察することが困難でした。柴田助教は、多能性幹細胞(様々な細胞に分化できる特殊な細胞)から作製した疑似胚モデルと、子宮内膜オルガノイド(臓器を模した三次元組織モデル)を組み合わせることで、試験管内での着床過程の再現に成功しました。この成果は、薬剤や環境要因がヒト発生に与える影響の理解を深め、不妊治療の高度化と新たな治療法開発への道を開くものと期待されています。

柴田 峻(しばた しゅん)

山形県鶴岡市出身。東北大学大学院生命科学研究科修了後、製薬企業勤務を経て大阪大学で博士(医学)取得。2020年より現職。幹細胞・オルガノイドを用いたヒト発生・子宮内膜の研究、不妊治療の開発に従事。

関連リンク
東北大学大学院医学系研究科情報遺伝学分野 プレスリリース|「生体内の胎盤を模倣したヒト胎盤オルガノイドの作製に成功」 ― 胎児に安全な創薬への利用に期待 ― プレスリリース|ヒト胚着床現象を高度に模倣することに世界で初めて成功 着床機序の解明や不妊治療法の開発に期待 第7回 日本医療研究開発大賞 AMED理事長賞を受賞

超音波と泡で、腫瘍を取り除く

自分の成長感じ留学は間違っていなかったと確信。研究に情熱注ぐ

全国初の週末放射線治療に尽力。患者さんの治療と生活の両立を目指す

《水を伝う 玉川毒水》草彅裕