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重症先天性心疾患の原因遺伝子を発見

矢尾板久雄(東北大学病院 小児科 助教) 

東北大学病院小児科の矢尾板久雄助教は、先天性心疾患と遺伝子との関わりを解明する研究に取り組んでいます。生まれつき心臓に異常を抱える先天性心疾患の中でも、手術が不可欠な「総動脈幹症」は原因がほとんど分かっていない疾患として知られています。
矢尾板助教らの研究グループは、総動脈幹症の患者さんとご家族のDNAを詳しく解析し、「TMEM260」という遺伝子に着目しました。矢尾板助教らと東北大学東北メディカル・メガバンク機構との共同研究により、日本人はTMEM260遺伝子の特定の変化を特に高い頻度で持つことが判明しました。さらに、TMEM260遺伝子の特定の変化が、日本人総動脈幹症患者の半数以上に関わる最大の原因である可能性を明らかにしました。まさに、子どもの心臓病の原因解明につながる重要な発見です。
今後、この成果を基に、TMEM260遺伝子に変化のある患者さんに将来起こり得る合併症を早期に予測するなど、迅速な治療につなげることが期待されています。

矢尾板 久雄(やおいた ひさお)

北海道大学医学部医学科を卒業後、東北大学大学院医学系研究科で博士(医学)を取得。東北大学病院、宮城県立こども病院で小児循環器科医師として勤務し、日本小児循環器学会専門医を取得。2024年4月からは東北大学病院小児科助教として勤務している。

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東北大学医学部小児科 プレスリリース|重症先天性心疾患の一つで主要な原因遺伝子を発見 日本人総動脈幹症患者の1/4以上を占める遺伝子変異の可能性

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