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〔いのち)の可能性をみつめる

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〔いのち)の可能性をみつめる

野球に打ち込む人たちを医学で支えたい診断補助AI開発に取り組む元球児

大沼隼也(東北大学大学院医学系研究科 障害科学専攻 整形外科学分野)

大学院への進学を決めた理由を教えてください。

私自身が小中高と野球を続けていたこともあり、スポーツ医学に関する研究に興味を持っていたのが理由です。野球選手を対象としたスポーツ外傷に対するAIを用いた研究は、2024年度に岡本嘉一教授が本学の画像診断学分野へ赴任したことをきっかけに始まりました。卒業研究では全く別の研究に取り組んでいましたが、2025年春から分野委託という形で画像診断学分野に所属し、野球肘に関する診断補助AIの開発に取り組んでいます。

実際に進学して、学士課程とどのような違いがありましたか。

研究が主軸となった学生生活になったのはもちろんですが、学士課程の時よりも幅広い知識・経験を吸収できる環境にいることを実感しています。元々は本学の放射線技術科学専攻に在学していたので、学士課程で学んだことの大半が放射線技師に関わる内容でした。しかし、大学院入学後は胎児の胎盤の話から老年の認知症まで世代や内容を問わず多様な研究について知る機会に恵まれています。授業の一環で整形外科のカンファレンスに参加させていただくなど臨床の現場に触れられ、進学しないと得られなかった経験も数多くありました。これらを自身の研究に生かしていきたいですね。

研究室はどんな雰囲気ですか。

和気あいあいとしていて、とてもいい雰囲気です。おのおののペースで自身の研究を進めていますが、時折雑談も交えながらメリハリをつけて活動している人が多い印象です。研究室のそういった雰囲気がすごく気に入っていて、もし一人で黙々と活動していたら気がめいっていたかもしれません(笑)。
先生方はさまざまなバックグラウンドをお持ちの専門家ですので、日頃から頼りにさせていただいています。研究に行き詰まった時にすぐに頼れる存在がいることは、研究をする上で心強いですね。

研究に取り組む中で実感する東北大学の良さはありますか。

環境面での恩恵は非常に大きいと思います。大学病院が併設されているだけでなく、そこから派生して近隣の病院にもしっかりとしたつながりがあるので、やりたい研究に対して必要なデータを集める上で協力をお願いできるため、恵まれた環境にいることを実感します。
「研究第一」「門戸開放」「実学尊重」という理念が実際に定着していることも強く感じます。学士課程から研究にしっかりと取り組みますし、研究室内ではさまざまな立場のメンバーが協働しています。自身の研究も社会の役に立つ「実学」となるように努力していきたいです。

大学院でのこれからの目標をお聞かせください。

まずは現在取り組んでいるMRI画像を用いた野球肘についてモデルを構築し、一つの基準として据えられるような精度を達成したいです。また、大学院卒業後はIT系の職に就きたいと考えているため、社会に出てからの基盤となるよう、多彩なアプローチでAI開発に挑戦していきたいと思います。春には研究室に後輩たちも多く入ってきますので、微力ながらもサポートしたいですね。

ところで、休日はどのように過ごされていますか?

休みの楽しみは老舗レストランの開拓と野球、ソフトボールです。老舗レストランは星陵周辺にたくさんあり、まだ行けていないお店も多いのですが、風情があり長く愛されているのも納得のおいしい料理に巡り合えるので探してみてほしいです。地元チームでのソフトボールや放射線技師の方のチームに参加して楽しんでいる草野球は、体も動かせてリフレッシュにもなり一石二鳥です!

大沼隼也(おおぬまじゅんや)

宮城県出身。2025年に東北大学大学院医学系研究科 障害科学専攻 整形外科学分野に入学。分野委託で画像診断学分野へ所属。

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