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〔いのち)の可能性をみつめる

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皮膚がんを温度で見分ける新技術

藤村卓(東北大学大学院医学系研究科 皮膚科学分野 准教授)

東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野の藤村卓准教授は、皮膚がんの一種であるメラノーマを熱伝導率によって判定できる新しい検査機器の開発に取り組んでいます。メラノーマは皮膚がんの中でも最も命に関わるタイプの一つで、診断は専門医であっても難しく、誤った治療が進行を早めてしまうという課題があります。藤村准教授は、皮膚表面の温度を測定して熱伝導率を数値化する技術を応用し、誰でも正確にメラノーマを診断できる機器を開発しました。メラノーマは日本では比較的まれな希少がんですが、白色人種では日本の50~60倍の患者がおり、主要ながんの一つとされています。この機器を健康診断などで活用することで、多くの患者におけるメラノーマの早期発見につながると期待されます。

藤村 卓(ふじむら たく)

東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野を修了。医学博士を取得。その後、ハイデルベルク大学皮膚科にアレキサンダー・フンボルト財団リサーチフェローとして留学。帰国後は東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野で助教、講師を経て、2023年4月より現職。

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