TOHOKU MEDICINE LIFE MAGAZINE

東北大学医療系メディア「ライフ」マガジン

TOHOKU UNIVERSITY SCHOOL of MEDICINE + HOSPITAL

〔いのち)の可能性をみつめる

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〔いのち)の可能性をみつめる

研究と医療の架け橋となり、新たな医療技術の実用化に伴走する

船坂龍善(東北大学病院臨床研究推進センター 開発推進部門 特任講師)

これまでの経歴をご紹介ください。

岐阜薬科大学を卒業後、岐阜薬科大学大学院に進み薬学博士号を取得しました。学位取得後にアメリカに渡り、ミシガン州のKarmanos Cancer Instituteでがん研究に従事しました。6年間のアメリカ滞在後、日本に戻り金沢大学フロンティアサイエンス機構で細胞内での物質輸送に係る研究に従事しました。その後に金沢大学附属病院先端医療開発センターでARO(Academic Research Organization:学術研究支援機関)業務に携わり、2024年7月から現職となります。

現在の仕事に就くきっかけは何ですか。

大学卒業以来、分子生物学、細胞生物学、腫瘍生物学といったテーマでの基礎研究をずっと行ってきました。研究活動は「世界でまだ誰も知らないことを、自分が最初に発見できる楽しさがある」「誰も知らない生命の仕組みを、自分で少しずつ明らかにしていく面白さがある」といった魅力がありとても楽しかったのですが、一方で「より直接的に人の役に立つ仕事に関わりたい」という思いもありました。家族が大きな病気を経験したこともあり、「治療に結び付くプロセスに自分も関わりたい」という思いが強まり、研究と医療の間をつなぎ、成果を社会に届ける役割を担うAROの仕事に魅力を感じ、現在の道を選びました。

東北大学病院への入職を決めた理由は。

大学時代にお世話になった先輩が東北大学病院臨床研究推進センター(CRIETO)で活躍しており、東北大学での取り組みについて伺ったことが入職のきっかけでした。お話を聞く中で、CRIETOの活動は日本の他のAROと比較しても非常に先進的で、医薬品・医療機器開発を強力に推進できる体制が整っていると感じました。ここであれば、日本でも最先端の臨床開発に携わることができ、研究段階から実用化まで一貫して関わり、世の中の困っている人々を助け得る医薬品や医療機器を創出できる点で、大きなやりがいがあると確信しました。また自分の経験を最大限に生かし、貢献できるとも感じました。そういった魅力に引かれ、CRIETOで働くことを決意しました。

現在の仕事内容と、やりがいに感じていることを教えてください。

CRIETOでは、研究者が持つアイデアや技術を医療につなげるために、研究の進め方を一緒に整理したり、実用化の可能性を検討したりと、研究者や患者さんの思いに寄り添いながら開発プロセス全体を通じて伴走支援を行っています。医療現場で本当に役立つ形へと形作る過程に関われることが、CRIETOで働く大きなやりがいだと感じています。医学と工学を結び付ける異分野融合の取り組みも実施しており、異なる専門性を持つ研究者が協働することで創造される、単独の分野では生まれにくい、思いがけない発想や新しい医療技術が将来の医療を変える一歩になるとも感じています。

現在、目標に掲げていることはありますか。

医薬品・医療機器開発には時間がかかります。CRIETOに参画して比較的日が浅いため、まだ自分が関わった案件が承認・実用化に至った経験はありませんが、いつか自分の支援したシーズが実用化される瞬間に立ち会うことを大きな目標にしています。今後は国際展開の重要性も高まることから、これまでの海外経験やネットワークを生かし、海外での開発や連携にも力を入れていきたいと考えています。自分の力を磨き、自身の経験を生かしながら医療の発展に貢献できるよう努めていきたいと思います。

趣味についてお聞かせください。

読書や映画鑑賞、音楽、スポーツ(観戦・プレー)、アウトドア、車やバイクなど、興味の幅は広いのですが、どれも“広く浅く”楽しんでいる感じです。ですのでいつか深くまでのめり込める趣味を見つけたいと思いながら過ごしています。ささやかな夢としては、子どもたちの結婚式にギター一本背負ってビンテージハーレーで会場に乗り付け、弾き語りで一曲披露することです。そんな日を想像しながら、日々いろいろと楽しんでいます。

船坂 龍善(ふなさか たつよし)

岐阜県出身。岐阜薬科大学にて学位取得後、アメリカ合衆国ミシガン州のKarmanos Cancer Institute、金沢大学フロンティアサイエンス機構にて研究に従事。金沢大学附属病院先端医療開発センターにてARO業務に携わり、2024年東北大学病院臨床研究推進センター(CRIETO)開発推進部門に入職。

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