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〔いのち)の可能性をみつめる

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肥満、動脈硬化…心筋梗塞の恐れ

安田聡(東北大学病院 循環器内科 科長)

生活習慣・食の改善で予防

 心筋梗塞は冠動脈が動脈硬化を起こし、進行することで発症します。深く関わっているのが生活習慣で、次に紹介する「生活習慣チェック」(アメリカ心臓病学会の基準を基に東北大循環器内科で作成)で、自身の生活習慣を確かめてみましょう。
 (1)車で移動することが多い
 (2)甘いものをよく食べる
 (3)脂の多い肉をよく食べる
 (4)味の濃いもの、塩辛いものが好き
 (5)BMI(体格指数)が25以上
 (6)野菜、雑穀類が嫌い
 (7)喫煙習慣がある
 どうですか? 当てはまる項目が多いほど動脈硬化が進行しやすく、心筋梗塞を起こす危険性が高くなります。

内臓脂肪に注意

 動脈硬化の危険因子の中で影響が大きいのが肥満です。肥満には皮下脂肪型と内臓脂肪型の二つのタイプがあり、動脈硬化や心筋梗塞と密接な関係にあるのは内臓脂肪型です。生活習慣病を改善するとされるホルモン(アディポネクチン)の分泌が少なくなり、糖尿病や高血圧を発症しやすくなるためです。

 心筋梗塞の予防には、食生活が非常に重要になります。肥満でなくても食生活に問題があれば、血中脂質に影響が表れ、それが動脈硬化を進行させる原因になるからです。

 魚を週に2~3回食べることで動脈硬化の進行が抑えられます。毎日のバランスの良い食事が理想ですが、なかなか実現できません。肉の脂を多く取ってしまう日もあれば、エネルギー過多になってしまう日もあります。

 そこで1週間単位で考えましょう。野菜を多めに食べる日やエネルギーを抑えた日をつくることで、1週間で見るとバランスを取ることができる方法です。

 健康的なコレステロール値を維持するには、「悪玉」とされるLDLコレステロールの値を上げる食品を避けることが大切です。摂取するコレステロールの量よりも、脂肪の質がより問題となります。飽和脂肪酸やトランス脂肪酸といった、体にとってよくない働きをする脂肪酸が含まれている食品は、取り過ぎないようにしましょう。

体重管理、運動も

 40歳を過ぎた人には、体重と血圧を毎日測定し、記録しておくことを勧めています。体重と血圧の変化を見ていくことで、肥満や高血圧など動脈硬化を進行させる状態に早く気付いて、生活を見直すことができます。

 適度な運動も大切です。お勧めは、速足で歩くウオーキングなど中等度以上の強度の運動です。これを1回に30分以上、週に3~5回行います。継続することが大事です。喫煙やストレスは動脈硬化を進行させる原因となるので注意が必要です。

河北新報掲載:2023年8月11日

安田 聡
(やすだ さとし)

福島県出身。1987年東北大学医学部卒業。米カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部研究員、東北大学大学院医学系研究科循環器内科学准教授、国立循環器病研究センター副院長などを経て、2020年より東北大学医学系研究科循環器内科学分野教授・東北大学病院循環器内科科長に就任。

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